―――留学してみて、アメリカに見習いたいって感じた所あった?
「私の周りだけかもしれないけど、日本の友人には子供っぽい人が多いから、そういうところは向こうのほうが大人だよね。」
―――大人ってどういう面で?
「おおらかになってほしいとか、言い方とか。責任の所在とか。」
―――他には?
「日本は事実として仕事時間が長いとか。定時であがるのも重要じゃんって思う。とかかな。細かい所だけど。」
―――ふーん。そういうもんか。
「もっとメリハリをつければいいんじゃない?と思う事はあるよ。」
「境目があやふやというか。やりながらやらない、になっちゃってない?というか。」
―――それはそういう所もあるかもね。
「あと日本人はもっと家族を大事にするべきだと思う。ちょっと語弊があるかも知れないけど。」
―――それはアメリカと日本では全然違うらしいね。
日本人も、もちろん大事にしてるけど、向こうは優先順位1位みたいなことでしょ?
「そう。仕事中に家族に何かあったら絶対行くじゃん。それは当たり前だと思う。」
「でも日本だと許可が下りないときもあるわけじゃん。」
「3・11のとき実際うちの会社であったからね。パートの人の1人が家族と連絡取れなくて確認しに行きたいっていったら会社側にダメだって言われたらしくて。」
「まあ、あの時はみんな同じ状況だったわけだけど確認するぐらいよくない?って思ったんだよね。」
「上の人の言い分としては、何言ってるの?仕事中でしょ?らしい。」
「結局そのときのうちらの主任はそんな人たちの下では働けないってやめてったね。」
―――子供にアンケートとるとすごい分かるらしいね。
―――おれがテレビで見たのだと、『あなたの大事なものは?』っていう質問を小中学生にして、アメリカは1位が家族だったんだって。日本は携帯電話だったらしいよ。
もちろんそうではない人もいるんだけど、流れとしてはそうなのかなって思った。
「うーん・・。私にも言える事なんだけど、それは悲しく感じる。日本の職場って親の死に目に会えないって話もするしね。」
「大げさに言ってるだけかと思ってたけど、嘘ではないんだなって思う。」
―――まぁーそうだよね・・。
「留学したメリットとして、アメリカで改めて家族の存在の大きさに気づいたってのもあるね。」
「もし自分に家族ができたらすごい大切にしたいって強く思うようになった。それに相手にも大事にしてもらいたいって思うし。」
―――逆に日本を見習って欲しいって感じたのはどういうところ?
「最初に思いつくのは清潔感だね。」
―――清潔感って具体的には?
「トイレのドアに隙間あいてたりとか。」
「他には、ご飯食べるところとかも結構汚れてても平気な事が多いから、そういうところはきれいにして欲しいっていうのはすごいある。」
―――風呂とかはどうなの?
「それはすごいキレイだね。まず湯船につからないから浴槽がそんなにカビ生えないし。」
「そこはマナーなんだって。だから髪の毛もまったく落ちてないし。」
―――そこは力入れるんだ?(笑)
「マナーらしいよ。」
―――なんかやっぱり細かい所でちょいちょい違うから困るところもあるんだね。
「そうだね。言われてみるとあったね。」